メ~テレ(名古屋テレビ放送)は2022年7月6日、unerryおよび電通の協力を得て、リアル行動データを活用した「テレビ×サイネージ×オンライン広告」の実証実験を実施したと発表した。自社テレビ番組とデジタルサイネージの接触者を分析するとともに、そのデータを掛け合わせてターゲティングしたオンライン広告を配信した。

実証実験の概要
実証実験の概要
(発表資料から)
[画像のクリックで拡大表示]

 具体的には、まずテレビメーカー操作ログを分析し、メ~テレの「ドデスカ!」および「メ~テレ」の視聴状況を把握した。ここでは、電通が提供するテレビの実視聴ログに基づくデジタル広告配信・効果検証の統合マーケティングプラットフォーム「STADIA」の仕組みを利用した。

 次に、メ~テレ運営のデジタルサイネージ「モリチカビジョン」でCMを配信した。サイネージにはセンサーを設置し、unerry運営の「Beacon Bank」により、CM配信と同時にサイネージ接触データを把握した。最後に、これらの結果からテレビ視聴データとサイネージ接触をひも付け、パーソナルターゲティングによるデジタル広告(メ~テレ公式アプリ「ウルフィアプリ」インストール広告)を配信した。

 評価の結果、テレビ視聴かつデジタルサイネージ接触者をターゲティングすることで、非接触者と比べて約1.8倍の広告効果を確認したという。

確認できた広告効果
確認できた広告効果
(発表資料から)
[画像のクリックで拡大表示]

 今回の実証実験により確認された実用可能性を基にメ~テレは、自社で展開するデジタルサイネージや「ウルフィアプリ」でのリアル行動データの活用、テレビ視聴やイベントなどを含む複数の媒体の接触データを組み合わせた展開などに今後も取り組む。視聴者にとってはより楽しく利便性が高いコンテンツの発信、広告主にとってはより効果の高い広告の展開を目指す。

発表資料