電通は4月27日、ベクトルと企業のESG(環境・社会・ガバナンス)経営支援領域において業務提携を発表。ベクトルが保有するESGスコアリング及びそのレポーティングのサポート力をもとに、非財務の新しい企業価値の指標と関連するソリューションを共同開発する。
ESGのスコアリングをきっかけとし、企業のSX(サスティナビリティ・トランスフォーメーション)の気運を活性化し、積極的に社会と対話する環境づくり、SDGsへの普遍的な取り組みへの貢献につなげていきたい狙いだ。今後1年間で国内200社へのサービス提供を目指す。
ESG経営については、日本企業は欧米諸国の企業と比べて遅れを取っている現状があった。しかし近年の「持続可能性」をより重視する環境において、稼ぐ力とESGの両立によって、経営の在り方や社会の中での役割、ユーザーや投資家との対話の変革を目指すSXの重要性が増してきている。
ベクトルは2020年4月から、ESG投資分野において先進的な研究を行う九州大学の馬奈木俊介教授と共同開発したスコアリングツールを用いて、企業の開示情報をもとにしたESGスコアの算出、及びスコアリングレポートの提供を実施してきた。今後はそのESGスコアリング及びレポートを活用して、導入企業のESG経営の実態を把握する。
電通は、SDGsコンサルタント約30人を擁するグループ横断の専門組織「電通Team SDGs」を中心に、次期統合報告書のアウトプットから逆算した戦略・戦術を策定し、クライアント企業の価値向上を目的とした統合的な施策の提案から実施まで一貫してサポートしていく。
電通は、この提携によるESG経営支援を皮切りにSX領域に参画し、日本企業の成長の統合的パートナーとして、クライアント企業のグローバル市場における競争力向上と、日本全国の優良企業の認知拡大に貢献していきたいとしている。
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