石居 岳[執筆] 2022/9/20 9:00

富士経済は、2022年の国内化粧品市場が前年比2.6%増の2兆9134億円になると予想した。

国内化粧品市場
国内化粧品市場について

2022年は、春頃から感染状況の落ち着きやマスク着用方針緩和などの好材料が見られ、苦戦が続いていたリップカラーの売り上げが前年を上回る。ファンデーションもほぼ前年並みを維持するなど多くの品目が順調、国内化粧品市場は前年比2.6%増を見込む。

価格帯別の化粧品市場
価格帯別の化粧品市場

高価格帯化粧品市場

同4.6%増の9532億円と予想。マスク着用の緩和や会食機会の増加で、仕上がりに定評のあるプレステージブランドの回復が加速する。

“ご褒美需要”や“リベンジ消費”で高価な化粧品の需要が高まり、店頭カウンセリング活動の制限も緩和される方向にある。美意識の高い消費者が需要の中心となり、他の価格帯よりも回復が早いと予想される。

中価格帯化粧品市場

同1.5%増の1兆948億円を見込む。マスクを外す機会が徐々に増えていることでベースメイクの伸びが期待される。このほか、サンスクリーンやヘアケアでは単価アップのため、中価格帯の商品展開など活発な活動が見られることから、市場は拡大する。

低価格帯化粧品市場

同1.2%増の6516億円と見込まれる。低価格帯は中・高価格帯のメイクトレンドを汲んだ商品を投入してエントリー層の需要を獲得している。

2022年は生活必需品の値上げが相次ぐ中、化粧品への支出を抑える消費者が低価格帯へ流入しており、特にポイントメイクではトレンドを汲んだカラーラインアップの強化が進んでいる。スキンケアでもしわ改善などの高機能品が好調で、市場は拡大すると予想する。

◇◇◇

調査は7カテゴリー・42品目の国内化粧品市場を、価格帯別やチャネル別に動向を分析。また、消費者アンケートではマスクを外すことへの意識やマスク着用に関連したメイクの意向、ECやオンラインサービスの利用状況などを捉え、新型コロナ流行前後の化粧品購入金額の変化を分析した。

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